「勘違い」猪瀬都知事のお寒い足元

元全共闘の作家だけに、人望も人脈もなく、利権を牛耳る都議会のドンとはや火花。

2013年2月号 POLITICS

  • はてなブックマークに追加

12月16日、一人の男が史上最高得票となる433万票を得て、東京都知事の椅子を手に入れた。前副知事で作家でもある猪瀬直樹(66)である。そこで勘違いが起きた。「東京は日本の心臓だ。日本列島全体を支え、沈没を防ぐ役割がある。国ができないことを全部やる」――これが選挙2日後の知事として初の挨拶である。翌19日には、無所属ながら選挙中に支援を受けた自民党の本部を訪れ、安倍晋三総裁に就任挨拶。「政権と組んでいろいろな改革に取り組みたい」と猪瀬が話し、安倍も「国の方でできることはいくらでもやる」と持ち上げたからだ。そこで新知事は“ライフワーク”に前のめりになった。国を巻き込んで進めようとしている地下鉄の一元化である。「バカの壁の最たるもの」と猪瀬が言ってのけたのは2010年6月。都営地下鉄と東京メトロが乗り入れている九段下駅を視察した際の猪瀬の言葉だ。壁で仕切られて ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。