イー・アクセス買収で孫に総務省が「圧力」

2012年12月号 BUSINESS

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通信大手ソフトバンクの孫正義社長は10月31日の記者会見で、完全子会社化を発表していたイー・アクセス(以下、イー社)について、一旦は全株を取得した後に出資比率を3分の1未満に引き下げる方向で検討していることを明らかにした。買収発表から僅か1カ月後の方針転換の背景には、総務省からの強い圧力があった。ソフトバンクが、高速通信サービスLTEに用いるため、2009年6月にイー社が総務省から割り当てられた1.7ギガヘルツ帯の電波を狙い、完全子会社化すると発表したのは10月1日。この周波数帯はLTEの国際標準で、ソフトバンクの戦略商品である「iPhone5」にも対応しており、増大する通信量を捌くためには何としても手に入れたい帯域だった。電波法では、携帯電話事業の譲渡には総務大臣の許可がいることになっている。しかし、電波法には株式取得についての定めがないため、ソフトバンクはイー社 ………

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