パナソニックの「時限爆弾」

「三洋電機」買収が命取り。2期連続で7千億円もの赤字を出しても「負の遺産」を克服できない。業績回復は絶望的。

2012年12月号 BUSINESS [シャープの二の舞いか]

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ここに国内企業が、昨年度1年間に投じた広告宣伝費(単独ベース)をランキングで示す1枚のレポートがある。上位にはトヨタ自動車やホンダ、NTTドコモ、花王など業績好調企業がズラリと並んでいる。その中で2位の花王(518億円)や3位のトヨタ(428億円)を引き離し、断トツの首位の座を奪ったのは、驚くことにパナソニック(746億円)だった。パナといえば、前期決算で製造業過去最大級の7721億円の赤字を出したばかり。国内断トツの赤字会社が、断トツの広告宣伝費の大盤振る舞いとは「常軌を逸している」(大手自動車役員)。巧みな広告宣伝が話題を呼び、ヒット商品が生まれたという話もとんと聞かない。費用対効果はどうなっているのか。株主は気の毒である。業績が悪化した会社は社員をリストラする前に冗費を切る。カネのかかる割に効果が定かではないテレビや新聞、雑誌の広告宣伝は、真っ先に削 ………

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