「アフリカ渡来」覚醒剤の津波

日本を狙って「暗黒大陸」から密輸が激増。かつての北朝鮮などを上回る脅威、と米専門家が警告する。

2012年12月号 BUSINESS [ドラッグウォーズ]

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暗黒大陸アフリカから、覚醒(かくせい)剤が日本に押し寄せてきている。1893年に日本人がエフェドリンから合成したメタンフェタミン(略称メス)は安価で製造が簡単で、戦前は疲労感を和らげる薬「ヒロポン」の名で市販された。このもっとも危険な合成麻薬は51年に覚醒剤取締法で規制されたが、今も六本木などの半グレたちの間で「クリスタル」などの名で出回っている。以前は北朝鮮からの密輸が多かったが、台湾や中国、メキシコなどに移り、近年また新ルートが浮上した。アフリカ渡来の覚醒剤である。昨年7月、ニューヨーク連邦地裁で懲役30年の判決を受けたナイジェリアの麻薬ディーラーが、その一端をかいま見せてくれた。チグボ・アメーというこの男、14人の子沢山だが、西アフリカの小国リベリアに覚醒剤の製造拠点を持っていた。ナイジェリアにも拠点を建設中で、欧米や日本などに販売網を広げ ………

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