白川日銀総裁が二つの「サプライズ人事」

2012年12月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]

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金融政策ではサプライズを嫌う白川方明日銀総裁が、人事でサプライズを演出してみせた。一つ目は11月に任期が切れる予定だった国際担当の中曽宏理事(59)の再任を記者団のぶら下がり取材で唐突に明らかにしたことだ。日銀理事の任命権は財務相にあり、正式決定を待たずに総裁が公表するのは異例。しかも理事の再任は新日銀法下で初めてとあって「来年の副総裁人事に向けた布石」(日銀ウオッチャー)とみられている。日銀は、来年3月に副総裁2人、4月に総裁の任期満了を迎える。いずれも国会同意が必要だが、副総裁の1人は内部昇格が慣例だ。金融機関の破綻処理に精通し、国際金融の世界でも幅広い人脈を持つ中曽氏は、有力候補の1人。その対抗馬とみられるのは雨宮正佳大阪支店長(57)。雨宮氏は01年の量的緩和や10年の包括緩和など金融政策の転換を主導してきた企画畑の支柱で、5月の人事で企画担当 ………

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