ルネサス「国策救済」は経産官僚の浅知恵

2012年12月号 DEEP

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半導体大手ルネサスエレクトロニクスの救済計画が決まった。産業革新機構とトヨタ自動車など大手製造業8社が出資する「官民連合」による買収との触れ込みだが、実際は2千億円の買収費用のうち1900億円を革新機構が負担する「国策」色が濃い。米系ファンドによる買収を回避するため、経済産業省がなりふり構わず動いたようだ。ルネサスの今年4~9月期連結決算は最終損益が1150億円の赤字。9月に実施した早期退職者募集に伴う支出など、特別損失約840億円が加わった結果、半期ベースでは過去最高の最終赤字となった。同社は日立製作所と三菱電機のシステムLSI(大規模集積回路)部門が統合して03年に発足したルネサステクノロジが前身。10年にNECエレクトロニクスが合流して現体制ができあがった。自動車用マイコンで3~4割の世界シェアを持ち、大震災で同社那珂工場(茨城県)が被災した際にはサプライチ ………

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