反日デモを「暴徒化」させた鬱屈心理

尖閣国有化に対する怒りは本物。歯止めが利かぬ暴力の奥底には、中国民衆の屈辱感と「売国奴探し」思考が潜む。

2012年11月号 GLOBAL [チャイナリスク]

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日本政府が尖閣諸島(中国名:釣魚島)を国有化した9月11日から、満州事変の発端となった柳条湖事件の記念日である18日にかけて、中国各地の100を超える都市で反日デモの嵐が吹き荒れた。一部の都市ではデモ隊が暴徒化し、日本車の破壊、日系デパートの略奪、工場への放火などの暴力行為に及んだ。中国では過去にも反日デモが繰り返されてきたが、ここまでエスカレートしたのは1972年の国交正常化以降で初めてだ。反日デモはなぜ暴徒化したのか。実は、デモの激しさは都市によって濃淡が大きかった。なかでも「愛国無罪」で許されるレベルをはるかに超える暴力が噴出したのが、西安、長沙、青島、蘇州の4都市である。西安では、興奮したデモ隊が路上の日本車を手当たり次第に破壊。それが大きな悲劇を招いた。暴徒たちはたまたま通りかかったトヨタ・カローラを取り囲み、中年の中国人男性ドライバーを ………

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