無人機でイラン核施設の動静を探っていたが、逆に侵入されて防衛力の脆弱さをさらした。
2012年11月号 GLOBAL
10月6日土曜午後。イスラエル市民は安息日翌日の休みを満喫し、同国のロケット弾迎撃システム「アイアン・ドーム」もスタンバイ(待機)状態だった。首都テルアビブのダウンタウンにあるイスラエル国防省本部も当直スタッフだけで手薄になっていた午後4時ころである。正体不明の無人機が地中海からガザ地区を通過してイスラエル領空を侵犯した。海岸線から東に向かい、ネゲブ砂漠北部にある都市ベールシェバ上空を通過した。この付近には、イスラエルでもっとも厳重な警備で固めた核関連施設のある町ディモナがある。ベンヤミン・ネタニヤフ首相は、ここに格納する核弾頭200基で、イランの攻撃を防ぐと息巻いたことがある。10年にもイスラエル空軍はディモナ上空を侵犯していた無人気球を撃墜している。今回、無人機はディモナに向かってネゲブ砂漠に約60キロ入ったところで、同砂漠にあるラモン空軍基 ………
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