SBIが「身売り」工作失敗

かつての盟友、孫が同席し、北尾がヤフーの宮坂社長に「証券と銀行以外を買ってくれ」。答えはノーだった。

2012年11月号 BUSINESS [北尾吉孝の懇願]

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その会合の顔ぶれには、誰しもギョッとするだろう。一席を設けたのは、本誌が徹底追及を続けてきたSBIホールディングスの総帥、北尾吉孝である。9月上旬、彼のたっての希望で「奇妙な会合」が開かれた。以前、SBIの中枢にいたことのある人物から、同月半ばに本誌にその情報がもたらされた。何の用件かは事前に知らされていなかった、というこの席には北尾以外にあと3人。ひとりは北尾のかつての“盟友”、ソフトバンク社長の孫正義である。残る2人は、この6月に日本のポータルサイト大手ヤフーの社長になったばかりの宮坂学と、元同社最高幹部の人物だった。誰よりも北尾が「来てくれ」と懇願したのが孫である。ヤフー会長を兼任し、ソフトバンクはヤフーの筆頭株主でもあるが、それだけではない。いまや飛ぶ鳥を落とす勢いの孫に、1990年代後半に負債に苦しんでいたソフトバンクのために北尾が資金繰りを ………

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