永田町「細菌叢」は悪玉菌ばかり

2012年10月号 連載 [いまここにある毒]

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右手に剣、左手に王笏を持ち、ぬっと地平線から屹立する巨人、その胴体にぎっしり群衆がひしめく。トマス・ホッブズ著『リヴァイアサン』のあの扉絵ほど、集合体としての国家のイメージを人心に植え付けたものはない。マクロの国家がそうなら、ミクロの身体だって単体にあらず――マイクロバイオーム(細菌叢)の集合体である。科学誌「サイエンス」「ネイチャー」の特集から、生命科学にコペルニクス的転回が起きていると知った。人間の遺伝子はせいぜい2万5千だが、人体にひしめく千種類の共生菌の遺伝子330万が複雑に関与していて、人体とは自らの細胞と10倍の数の共生菌が織りなす生態系だという。個性は遺伝子がつくるというゲノム決定論は過去のものとなった。マクロの国家も、多変数のメタゲノム解析を必要とする。この国の政治がダメなのは、政党やリーダーの「タマが悪いせい」なのだろうか。生 ………

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