2012年10月号 POLITICS [ポリティクス・インサイド]
8月中旬に発表された三井生命保険の12年度第1四半期決算は80億円超の最終赤字に沈んだ。2008年秋のリーマン・ショック以降、同社はたびたび赤字を計上し、現在も無配状態。筆頭株主でメーンバンクの三井住友銀行(SMBC)もついに痺れを切らし、抜本的な経営改革を迫っている模様だ。その前触れが4月に行われた人事。米AIGグループの日本拠点を中心に外資でキャリアを積んできた片岡一則氏(57)を専務として迎え入れた。しかも、担当は伝統ある国内生保にとって聖域の営業部門だ。腐っても財閥の系譜を継ぐ三井生命の中枢に突如、「傭兵」が送り込まれたことに衝撃が走った。実はこの人事、SMBC出身の津末博澄会長(63)の「鶴の一声」で決まったとされる。しがらみの多い生え抜き役員には、高コスト体質の温床となっている営業職員改革に大鉈を振るうのは無理とみて、外資出身の片岡氏に白羽の矢を立て ………
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