2012年10月号 POLITICS
東京地検特捜部が9月4日、川崎重工や防衛省などの家宅捜索に踏み切った。2年前に起きた大阪地検特捜部検事による証拠改竄事件以来、大阪のみならず東京の特捜部もすっかり鳴りを潜め、看板だけの存在に成り下がっていた。東京地検特捜部が先ごろ手がけた京都大学の設備調達をめぐる贈収賄事件などは、これが特捜部が扱う事件なのかと哀れを誘うほどしみったれていた。その矢先、川崎重工、防衛省に突如ガサ入れしたのだ。もう特捜部に独自ネタはできないと高を括っていた司法記者たちは泡を食ったという。当初、捜索を受けたのが装備品の研究開発を行う技術研究本部だったことから、この本部が3月に川崎重工と契約した新多用途ヘリコプター「UH-X」納入をめぐる贈収賄ではないかとみられていた。ところが、事件は一転して官製談合の立件を視野に入れた捜査となっている。地検特捜部関係者によれば、防 ………
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