福島原発前町長と新宿「魔窟」利権

楢葉町で利権漁り。ガレキ処理予定地を東京の業者に二重売り。背後には暴力団。

2012年10月号 DEEP

  • はてなブックマークに追加

「ふたばはひとつ!」これが福島第一原発と第二原発を抱える福島県双葉郡内8町村のスローガンだ。原発立地の自治体として、豊かさは享受してきたものの、悩みも郡内8町村で共有し対応してきた。その双葉郡町村会の重鎮が、第二原発が立地する楢葉町の草野孝前町長だった。5期20年にわたって町長を務め、「原発容認派」の代表。事故後も「原発との共存」の姿勢は変わらず、東電とのパイプの太さと、粘り強い交渉力に期待する向きもあり、77歳と高齢で多選批判はあったものの、今年4月15日投票の町長選出馬が確実視されていた。しかし草野は悩んだ末に引退を決断。さまざまな憶測が流れるなか、決定的な引退理由とされているのは「採石場跡地の売却が利益誘導と目され、それが何度も報じられたこと」(地元政界関係者)だった。

批判封じに合意解除

「何度も」というのだが、全国紙レベルでは東京新聞が昨年9月10日に報じた ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。