滅ぶシャープの「不届き経営」

莫大な赤字に5千人の大リストラ。開き直った経営陣は再建策をメーンバンクに丸投げ。

2012年9月号 BUSINESS

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決して認めたくはないだろうが、長年の不届きな経営姿勢が今日の惨憺たる状況を招いたと、シャープの経営陣は思い知るべきだ。「液晶のシャープ」と自画自賛したのは遠い過去の話。こんな危機に陥っても、シャープ幹部には当事者意識が乏しい。何かと言えば政治が悪いとか、再建はメーンバンク頼みとか、無責任というほかない。「不誠実」から「不届きな開き直り」へ、経営の軸足を移したようだ。まさに本誌7月号(「市場欺くシャープの『資本提携』」)で指摘した通りの展開になった。3月末に台湾メーカー、ホンハイ(鴻海精密工業)と電撃的な提携を発表してから5カ月が経つのに、ホンハイとシャープ本体の資本提携は一向に進んでいない。それどころか、ここに来て両社の考え方の違いが際立ってきた。さらに、シャープの業績が急速に悪化。8月2日には5千人に上る大規模な人員リストラを発表。今期の当 ………

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