日本のリベリア援助が「槍玉」

援助漬けはアフリカを毒す。元国連局長のノーベル平和賞女性大統領がいるリベリアでさえスキャンダル。

2012年9月号 DEEP [「ノーベル賞」女性大統領に汚点]

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西アフリカの小国リベリアで1989~2003年の14年間続いた内戦が終結してから9年経った。廃墟から立ち直ってある程度の安定を回復し、おおむね「自由かつ公正」だったとみなされる二度の大統領選挙を経て、アフリカ初の女性大統領に選ばれたエレン・サーリーフ大統領が、昨年はノーベル平和賞を受賞している。ハーバード大学院卒で国連開発計画の局長も務めたサーリーフ大統領の下で、リベリアはいまや国際援助のメッカ。首都モンロビアには、いたるところに二国間援助の援助国や国際金融機関、NGOの拠点がある。援助額が政府予算を上回っているにもかかわらず、だ。財政難でODA(政府開発援助)予算がピーク時から半減し世界第5位の日本もその例に漏れない。ところが、援助する側にどれだけ善意があろうとも、とんでもない結果を招くことがある。リベリアでは日本政府による石油援助(oil grant)が、議 ………

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