2012年9月号 DEEP
台湾から111キロ、日本の最西端の与那国島にも、その衝撃が及んだ。8月10日、韓国の李明博(イミヨンバク)大統領が日本海の竹島(韓国名・独島)に上陸、玄葉光一郎外相が対抗措置として国際司法裁判所への提訴を検討することを打ち出したからだ。韓国は1954年から竹島に警備隊員を常駐させ、ヘリポートを建設するなど、実効支配を強めてきた。島嶼(とうしよ)の「実効支配」をめぐっては、東シナ海の尖閣諸島(中国名・釣魚島)で10年9月、中国漁船が日本の海上保安庁の巡視船に衝突した事件でもクローズアップされている。政府の弱腰に業を煮やした石原慎太郎東京都知事が尖閣を買い取ろうとし、野田政権と取り合いになっている(72~73ページ参照)のも、無人島の尖閣を「実効支配」してみせないと、竹島と同じように占領されてしまうという危機感からである。尖閣よりさらに南西にある与那国島は ………
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