金正恩が脱「先軍」へ総参謀長解任

ミニスカ歌手と美人妻同伴の29歳独裁者が、軍の特権剝奪を画策。新体制の黒幕は叔母か。

2012年9月号 GLOBAL

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北朝鮮で朝鮮人民軍を束ねてきた李英鎬(リヨンホ)総参謀長が7月15日、朝鮮労働党政治局会議で、総参謀長ポストと党の全要職を剝奪され姿を消した。李英鎬は金正恩第一書記の最側近とみられていただけに、北朝鮮メディアが16日に伝えた電撃的な解任は、新体制で初の大異変として周辺国を驚かせた。今年70歳になる李英鎬は軍の生え抜き。平壌防御司令官だった2009年2月、正恩の父である金正日総書記の目にとまり、軍の作戦を統括する総参謀長に就任。10年9月に人民軍次帥に昇格すると同時に、党の最高指導部である政治局常務委員の一人となり、正恩とともに党中央軍事委員会副委員長に選出された。昨年12月の金正日の葬儀では、正恩とともに霊柩車の先頭に寄り添い、若輩の新指導者を支える中心人物とみられていた。

対抗馬に崔竜海送り込む

朝鮮中央通信は李英鎬の病気を解任の理由に挙げたが、韓国の情報機関、国家情報院は ………

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