2012年9月号 DEEP [ディープ・インサイド]
中堅海運の三光汽船が7月、2度目の会社更生法の適用を申請した。85年に戦後最大の5200億円の負債を抱え海運不況に沈んだ際は、政府の海運集約に盾突き、独立独歩を貫き拡大路線を進んだことが裏目となった。今回もリーマン・ショック後の需要激減で大手が合従連衡する中、「再編に取り残された」(関係筋)。海運業界では07年の好況時に輸送船を大量発注。それがリーマン・ショックで荷動きがパタリと止まり、供給過剰で運賃が暴落した。大手は、最大手のデンマークのマークス・ラインや商船三井など5社で超大型タンカーの共同運航を開始。運賃の叩き合いを避け、幹事会社が一括受注して5社間で仕事を分け合う仕組みだ。定期船でもドイツのハパック・ロイドや商船三井、日本郵船など6社が提携する共闘を結んだ。三光汽船は1度目の破綻後、徹底した合理化に努め、98年には更生計画を9年も繰り上げて債務 ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。