「井の中の蛙」北陸銀と三井住友海上の恥

HSBCのマネロン疑惑に連座しておざなり調査。片やロンドン拠点の社長追放と罰金の「烙印」。

2012年9月号 BUSINESS

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沈黙を続けてきた富山の地銀、北陸銀行が、8月2日にやっとリリースを出し、半月前に米国で名指しされたマネーロンダリング(資金洗浄)関与疑惑に答えた。その中身は――「懸念される情報は見つかっておりません」「(マネロン管理態勢に)否定的な評価を受けたことは遺憾」と潔白を訴えるもの。だが、背筋が寒くなるほど空疎なのだ。ことの起こりは7月16日、米上院の調査小委員会(カール・レヴィン委員長)で、香港上海銀行などを傘下に置く英銀大手、HSBCホールディングスが、イランやメキシコの麻薬マフィアなどのマネロンに関与したとの調査報告書が発表されたことに始まる。翌日の公聴会でHSBCは事実を認め、巨額の罰金支払いに備えて20億ドルの引当金を積んだ。衝撃だったのは、A4判で330枚にも及ぶ分厚い報告書に、北陸銀行の名が出てくることだ。ロシア人中古車業者が振り出す米ドル旅行小切手( ………

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