古川大臣肝いり「休眠預金」政局次第で雲散霧消も

2012年8月号 POLITICS [ポリティクス・インサイド]

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金融機関に長年預けられたままお金の出し入れがない「休眠預金」を、起業支援などに活用する政府のプロジェクトが本格的に動き出す。2014年から500億円の活用をめざし、一部は東日本大震災の被災地復興にも役立てるという。毎年、800億円以上発生する休眠預金の活用は、国家戦略室「成長ファイナンス推進会議」の議長を務める古川元久国家戦略担当相の「肝いりのプロジェクト」(政府筋)。政府はメリットばかりを強調しているが、関係者の反応は冷ややかだ。10年を経過して預金者の法的権利が消滅した休眠預金は、金融機関が利益として計上しているが、税金の支払いや、払い戻しで目減りする。このため実際に利用できるのは200~300億円程度にとどまりそうだ。1300万件といわれる膨大な口座の管理にもコストがかかるため、構想が持ち上がった当初から、金融界は「財産権を侵害しかねない筋の悪いプロジ ………

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