卸のJPRSが一社独占。裏で蜜を吸い上げるJPNICが、あの手この手で利益誘導。
2012年8月号 BUSINESS
日本で商用インターネット(ネット)が本格化してから20年余。日本のインターネット・エコノミーの規模は、2010年に23兆円、16年には30兆円に達するという(ボストン・コンサルティング・グループ)。ただ、どんな産業でも長く繁栄を続ければ、その中核にタコツボ的利権構造のニオイが漂ってくる。インターネットも例外ではない。ネットの「ドメイン名」ビジネスはおいしい利権のひとつ。末尾に「.jp」がつくドメインは、「co.jp」(企業)や「or.jp」(団体)などの属性型から「…….jp」の汎用型や「tokyo.jp」など地域型まですべて、株式会社日本レジストリサービス(JPRS)の一社独占なのだ。「.jp」ドメインを取得する場合、利用中のプロバイダーやドメイン登録事業者に申し込むが、それらの事業者はすべてJPRSからドメイン名を「卸」してもらう構造になっている。ネット上で日本に属することを示す ………
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