中国で「日僑」となる元トヨタ幹部の野望

日本の中小企業を破格の条件で中国の工業団地に大量誘致。座して死を待つより「日僑」になれ!

2012年8月号 BUSINESS

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7月2日、元トヨタ幹部の東和男氏(65)が一世一代の晴れの舞台に立った。東氏は1970年、大阪大学基礎工学部を卒業後、トヨタ自動車に入社し、溶接やプレスの生産技術を担当。その後、英国工場立ち上げのために欧州で勤務し、94年から中国の成都や天津の事務所で首席代表を務めた。中国駐在歴18年。中国の自動車産業に最も詳しい日本人として知られる。2007年に定年退職後もトヨタに留まり、エキスパートパートナーとして中国で勤務したが、11年7月に退職。すぐさま自己資金をつぎ込んで「東龍日聯(丹陽)企業管理有限公司」(資本金50万ドル)を設立した。トヨタとの資本関係や直接の支援は一切ない。初仕事は上海の北西200キロの江蘇省丹陽市における「日本自動車部品中小企業工業団地(JAPIC)」造成プロジェクト。7月2日の開業式典には日中政府関係者や自動車産業界から数百人が訪れ、檜舞台には誇 ………

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