売上高6千万円の赤字企業を時価720億円とした急所を糊塗しようと、なりふり構わず。
2012年8月号 BUSINESS
SBIホールディングス(以下、SBI)の株主総会前日の6月27日、日本経済新聞朝刊の第40面にいかにも面妖な全面広告が掲載された。「皆様にお届けしたい、報告があります」広告主はSBIの連結対象子会社、「SBIファーマ」(旧SBIアラプロモ)だ。わざわざ株主総会の前日を選び、しかも新聞全面を使って伝えたかったのは何か。いや、全面広告を使ってまで“あるもの”の価値を高めねばならなかったと言った方がいいか。それはアミノ酸の一種「ALA」(5‒アミノレブリン酸)のことだ。全面広告では「5‒ALAと血糖値の関係を調べた臨床試験の結果がハワイ大学から論文発表されました」とある。 そして小さな字で「SBIファーマは5‒ALAのみを提供し、研究そのものはハワイ大学で計画、実施、論文化した」と注が付いている。客観性を強調しようとしたのだろうが、所詮は他人のフンドシで相撲を取っているだけなのだ。 ………
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