新日鉄「対ポスコ巨額賠償訴訟」の勝算

タナボタで不正技術流出の動かぬ証拠をゲット! これで負けたら面目丸潰れ。経産省も全面支援。

2012年7月号 BUSINESS

  • はてなブックマークに追加

新日本製鉄が「絶対に負けられない」という民事訴訟が、東京地裁でまもなく始まる。ライバルの韓国鉄鋼大手ポスコが高機能鋼板の製造技術を不正に取得したとして、不正競争防止法で訴えた強硬策である。技術流出に危機感を共有する経済産業省も、全面的に支援する構えだ。この訴訟は、ポスコと、技術を漏洩したとみられる新日鉄の元技術者が対象である。新日鉄は「方向性電磁鋼板」と呼ばれる高機能鋼板の製造・販売の差し止めと、1千億円の損害賠償の支払いを求めた。日本企業が技術流出を巡り、司法に訴えるのは異例だ。過去にも技術流出の疑惑が浮上したことがあるが、立証が難しく、訴訟のハードルは高かった。2007年に発覚した大手自動車部品メーカー、デンソーの中国人技術者が大量の製品データを持ち出したケースでは、この技術者がほぼ同時期に中国に何度も帰国するなど不審な行動をしていた。 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。