「マネロン大国」ケニアの罠

原発代替へアフリカに布石を打った日本。だが、にわか「石油ラッシュ」に飛び乗ってババをつかむのでは。

2012年7月号 GLOBAL [JOGMECの布石]

  • はてなブックマークに追加

日本の独立行政法人「石油天然ガス・金属鉱物資源機構」(JOGMEC)が4月27日、ケニア国営石油公社(NOCK)とタンザニアとの国境線に接する南部の鉱区「14T」で行う石油・天然ガスの共同探査で契約を結んだと発表した。東京電力福島原発事故以来、エネルギー供給源の開拓が急務の日本にとって、ケニアでのこの共同探査は朗報に聞こえる。ケニアにはこれまで石油・ガス資源はないとされてきたが、ロンドンに本拠を置く英タロー・オイルが3月にケニア北部のトゥルカナ湖盆地で掘削に成功した。たちまち数十の石油関連会社が探査に動き、にわかに「石油ラッシュ」の様相を呈してきた。隣国ウガンダでも油田が発見され、専門家や企業関係者は東アフリカ内陸部一帯に目を輝かせるが、大丈夫なのだろうか。油田が国内でみつかったことを多くのケニア人は祝福し、リッチな中東産油国のように先々の経済成長や開 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。