2012年6月号 DEEP [ディープ・インサイド]
「はっきり言って迷惑。商品取引を提供するならシカゴ商品取引所と業務提携すれば済む話だ」ある大手証券会社の幹部は、東京証券取引所が、東京工業品取引所や東京穀物商品取引所などと合併して商品市場を取り込むことに警戒感を露わにした。金融庁、農林水産省、経済産業省の3省庁は2月24日、証券や商品先物を包括的に扱う「総合取引所」の構想を実現する制度整備の概要を公表した。東京、大阪の両証券取引所、東工取、東穀取などが個別に扱う証券、工業品、穀物などの現物や先物の商品を、総合取引所に取り揃えることで市場を活性化して、国際競争力の強化につなげる内容で、各取引所に合併や業務提携を働きかけ、早ければ13年度の実現を目指す。しかし、日本の商品取引市場に対する証券業界の評価は厳しく、「はっきり言って賭場。顧客の商品を短期間に何百回も売買するのはざら。証券会社なら即、『 ………
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