2012年6月号 DEEP [ディープ・インサイド]
政府は、官民ファンド「企業再生支援機構」の活動期限を、従来の2014年10月から16年3月末まで延長した。東日本大震災や欧州債務危機の状況悪化を踏まえ、支援が必要な企業が増えると判断したためだ。この延長に伴い、業務も中小企業の再生に軸足を移す。日本航空の破綻処理で名を馳せた機構は徐々に姿を変え、「今後は、あのような大型案件はできなくなる」と、霞が関の関係筋は言う。実は、機構の活動延長よりも話題を呼んだのは社長交代だった。機構創設時からの社長である西澤宏繁氏が退任し、4月20日付で東邦銀行の瀬谷俊雄・元頭取に代わった。このトップ交代の背後で囁かれたのが機構内の「暗闘」だった。政府側には西澤氏の続投論もあったが、機構の実務担当者らが揃って反対したようだ。旧日本興業銀行出身の西澤氏は、東京都民銀行の頭取を務めたものの事業再生の経験は皆無。「不的確な対応が ………
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