2012年6月号 POLITICS [ポリティクス・インサイド]
2012年3月期決算で2期連続の赤字に沈んだ大和証券グループ本社。過去5年間の純損益を見ると、赤字額は累計で700億円を超える。三井住友フィナンシャルグループとの提携関係を断ち切った後、坂道を転げ落ちるように収益は悪化している。「もはや単独の生き残りは不可能」(野村証券幹部)というのが、金融界の共通認識だ。今夏、再編圧力に再びさらされるのは間違いない。業績不振の元凶はホールセールス部門。大企業の資金調達やM&A(企業の合併・買収)仲介で稼ぐ投資銀行業務で競争力がなく、赤字を垂れ流し続けている。昨秋の経営戦略説明会で「アジアを代表する証券グループ」を標榜したものの、実態が追いつかない。大和が公表している経営立て直し策で収益改善に貢献しそうなのは「もともとの計画値を600億円に倍増させたコスト削減だけ」(外資系証券アナリスト)。株式や社債のリーグテーブル ………
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