「世紀の改革」と金融庁は自画自賛するが、蛇口を締めすぎた歪みに業界と綱引き。
2012年6月号 BUSINESS
「参ったよ」と、ある大手カメラメーカーの幹部はこぼす。最近、新型カメラの店頭での値崩れが激しい。追跡調査したところ、クレジット現金化業者が、消費者金融で貸してもらえない多重債務者のクレジットカードでカメラを買わせ、バッタ屋に売って現金化していることがわかった。昔からよくある手口だが、違うのはここから。早く売りさばきたいバッタ屋は「カカクコム」などの価格比較サイトに格安の値段で出す。すると、それを見た消費者が量販店で値引き交渉に出て、その連鎖で市場価格が2、3割下がってしまうのだ。「値引き分はメーカーがかぶる。カメラは設計や金型に巨額の初期投資が必要なので利益が出ない。勘弁してほしいというのが本音だ」5.2%。これは改正貸金業法施行後、消費者金融で融資を断られてクレジット現金化業者を利用した人の割合だ(金融庁と日本貸金業協会別々の調査で、同じ ………
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