「渡邉読売帝国」にハチの一刺し

あの清武氏が「ナベツネの呪縛」を解き明かす強烈な暴露本。読売と巨人軍は封じ込めに躍起だ。

2012年5月号 LIFE

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「生涯一ジャーナリスト」を矜持とする言論人にも、これだけ対照的な生き方があるということを示す二人がいる。ひとりは、85歳の渡邉恒雄氏。もうひとりは、その一回り上、97歳になった、むのたけじ(本名・武野武治)氏である。渡邉氏は読売新聞グループ本社代表取締役会長・主筆。世界最多の新聞販売部数を誇る読売新聞の力を背景に、「最後の独裁者」を自称するメディアの帝王だ。1945年の敗戦の後、東大に復学し、共産党に入党。東大細胞200人を率いる指導部の一員となったが、党を除名され、やがて読売新聞に入社、政治部を拠点に激烈な社内抗争を制して、読売の頂点に立つ。党人派の大物・大野伴睦の手足となったことを手始めに、自民党首脳に深く食い込んだだけではなく、政界の黒幕であった児玉誉士夫とも結びついた。皇居近くのスーパー億ションに住み、大変な資産家としても知られる。財政的 ………

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