2012年5月号 POLITICS [ポリティクス・インサイド]
経営破綻したDRAM専業エルピーダメモリをめぐり、入札によるスポンサーの選定作業が進んでいる。その買収には、国内外の半導体メーカーや投資ファンドなど7社が関心を示し、第1次入札の結果、米マイクロン・テクノロジーと韓国のSKハイニックス、米中ファンド連合が残った。エルピーダは破綻したとはいえ、業界首位の韓国サムスンに対抗し得る先端技術を有し、第3位のシェアを持つ。業界関係者は「4月末の第2次入札が世界の半導体の勢力図を変える」と口を揃える。最有力候補は、破綻前からエルピーダと資本提携を交渉していたマイクロン。会社更生法適用によってエルピーダの負債は大幅にカットされる見通しとなり「出資への魅力は増した」と大手証券幹部は言う。買収に成功すれば、DRAM市場で世界シェア4割超のサムスンの対抗勢力となり、「後続の東芝やハイニックスは市場を食い荒らされる」(同幹部 ………
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