核サミットは霞んだものの、李大統領離れのセヌリ党が、総選挙で第一党を守った。
2012年5月号 DEEP
北朝鮮の金正恩第一書記は、4月13日に「衛星」名目のミサイルを発射したが失敗に終わった。それでも周辺国を翻弄させた効果は十分だった。とくに、李明博大統領のメンツ潰しには成功したと言ってよい。3月26、27日にソウルで核安全保障サミットが開かれ、オバマ米大統領や胡錦濤中国国家主席をはじめとした53カ国の首脳級と国際機関代表が参加し、盛大な会合となった。本来ならば、サミット議長の李大統領は「ご満悦」のはずだったが、自身の顔が霞んでしまった。なぜならば、サミット直前に北がミサイル発射を予告したからだ。ソウルでのサミットなのに、世界に発信されるニュースはまるで平壌発であるかのようだった。米中両首脳の発言で注目されたのも北ミサイル関連ばかりで、金第一書記の存在感を際立たせた。それだけに、「誰が何といっても、ソウルサミットの最大の受恵者は金正恩だ」(『中央日 ………
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