カレンダーなき「消費税政局」

政治生命を懸けると言う割に官邸の動きは緩慢。審議入りのタイミングすらつかめず、蛇行を続けている。

2012年5月号 POLITICS [「小沢一審判決」睨む神経戦]

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消費税政局が動き出すのは5月の大型連休以降――。4月5日に2012年度予算が成立した後、政界にこんな空気が流れた。「消費税増税関連法案の審議は5月連休明けから、と誰も決めていない。環境が整えばなるべく早くやるのが民主党の方針だ」首相の野田佳彦は7日、西宮市で開いた一体改革を巡る国民との対話集会に初めて出た後、記者団に早期審議入りの意欲を訴えた。だが、誰もまともに受け止めない。この数時間前、民放テレビに出演した幹事長の輿石東は「まだ党内で十分に協議を尽くしていない面がある。野党の協力も借りないと法案は成立しない」などとのらりくらりのユルい姿勢に終始した。「党内で協議を尽くしていない」は倒閣路線を鮮明にした元代表の小沢一郎への配慮である。野田が3月30日に増税法案の閣議決定を敢行するや、小沢の号令で副大臣・政務官4人と党の役職者30人超が集団で辞表を提出。 ………

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