パルコを奪われた赤っ恥「イオン」

Jフロントの株式取得に憤懣やるかたないイオンの岡田社長。「パルコ内紛」の火種が燻る。

2012年4月号 BUSINESS

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大丸と松坂屋を運営するJ・フロントリテイリングが2月24日、大手デベロッパーの森トラストから、ファッションビル大手のパルコ株33.22%を取得すると発表した。取得総額は約301億円。1株1100円で今月下旬に買い取る。国内の百貨店売り上げは15年連続で減少。少子高齢化の進展で消費市場がさらに縮小するのは確実。そこで若者に人気の衣料品専門店をテナントの中心に据える商業施設運営のノウハウを持つパルコを傘下に収めることで「脱・百貨店」を図る――。大手マスコミ風に書けば、今回の再編はこうなるが、パルコは流通業界では札付き企業。「Jフロはよく手を出したもんだ。綺麗ごとでは済まない」と、大手百貨店幹部は揶揄する。そんなパルコの流転は10年以上前に遡る。2001年に森トラストはパルコが実施した第三者割当増資を引き受け、発行済み株式の約2割を得て、筆頭株主になった。パルコを傘下に ………

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