王立軍逃亡で薄熙来「綱渡り」

重慶の副市長兼公安局長が突如、米総領事館に駆け込み、中国の権力構造に激震が走った。

2012年4月号 GLOBAL

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毎年3月上旬に開かれる全国人民代表大会(全人代=国会に相当)まで2週間に迫った2月19日、我
々香港の中国人権民主化運動情報センターは「共産党中央政治局会議がまもなく開かれる」というスクープ情報を配信した。

習近平抜きで政治局会議

ところが、中国ウオッチャーの多くはこれをマユツバと受け取った。次期最高指導者の最有力候補で国家副主席の習近平(シーチンピン)が米国、アイルランド、トルコを歴訪中で、政治局会議は習が2月23日に帰国するのを待って開催されると信じていたのだ。正しかったのは我々だ。2月20日午後、国営通信社の新華社が「中央政治局会議が開催され、全人代で審議される政府工作報告(施政方針演説)について討議した」と報じたのである。しかも、同じニュースを伝えた中国中央テレビ(CCTV)の映像に重慶市党委員会書記の薄熙来(ポーシーライ)の姿が映ったため、中国ウオッチャーたちは蜂 ………

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