欧州を救った「ドラギの魔術」

12月と2月に計110兆円もぶちこむ3年物の超緩和。トリシェの三度の失敗を繕い、債務危機は虎口を脱した。

2012年4月号 BUSINESS [110兆円LTRO]

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世界の中央銀行が今、通貨切り下げ競争ならぬ、金融緩和競争に走っている。財政がパンク状態で、政治も機能不全、景気の先行きも覚束ないとなると、最後は金融当局が前面に出て事態を収拾するしかない。所詮は時間稼ぎなどと揶揄するのは簡単だが、絶体絶命のなかでどんなカードを切るかがセントラルバンカーの真価を決する。東日本大震災1周年の直前の営業日にあたる3月9日、日経平均株価は一時1万円の大台を回復した。円相場が1ドル=80円台に戻ったことで、輸出企業の採算好転の思惑が働いたのである。円高修正、株価反発の起点は2月14日の日銀政策決定会合で、消費者物価上昇率1%という物価の目途(英語でゴール)を打ち出したからだ。日銀だけなら、市場は半信半疑だったろう。その前の1月25日に開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で、米連邦準備理事会(FRB)が物価目標(ゴール)を打ち出して ………

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