ロシア大統領返り咲きで、まずメドベージェフ外交の失敗を軌道修正。焦点はシリアと日本だが。
2012年4月号 GLOBAL
3月4日のロシア大統領選挙で、最有力候補のウラジーミル・プーチン首相が63%以上の票を獲得、あっさり第1回投票で大統領返り咲きを決めた。だが、次期プーチン政権下では、対外強硬路線の台頭と米ロ関係悪化の可能性が囁かれ始めている。大統領選のちょうど1カ月前の2月4日、アラブ諸国と西側諸国が支持する形で国連安保理に提出されたシリア・アサド政権の暴力批判決議に対し、ロシアが中国とともに拒否権を行使して否決したからだ。アラブ諸国や西側諸国の激しい批判を招いているが、この決定をロシア側で主導したのがプーチン首相であることは言うまでもない。筆者は、プーチン首相が大統領復帰を決断した背景の一つに、2期目を意識したドミトリー・メドベージェフ大統領が独自性をアピールしようと逸るあまり、法的には大統領に権限が属する外交・安全保障分野で失策を繰り返したことがあった可能 ………
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