ダグラス・チェーピン(米国の原発運用・保全の大家)

原発保全立て直しへ 米国は日本サポート

2012年3月号 GLOBAL [インタビュー]

  • はてなブックマークに追加

――福島第一原発の事故が示している問題は何だと思われますか。チェーピン この事故を通してはっきりと見えてきたのは、原発の安全性を日本政府、監督官庁、規制する委員会、業界がどのように捉えていたか、ということです。――具体的には?チェーピン もちろん、安全性について理解し、実行もしていたのだと思います。が、なぜか分かりませんが、リスク・インフォームド(Risk Informed)とパフォーマンス・ベース(Performance Base)が決定的に欠けていた。前者は技術的に分析し、どのようなリスクがあるかを見つけ出し、リスクをどう制御するかを考え、対策を立てていくこと。後者は実際の原発に対し、効果的に何をすれば、効率よく運転ができるかを考え、実行すること。福島にはこの二つが決定的に欠けていたと思う。――今回の直接の原因は津波という外部要因でした。日本政府や東京電力などは「想 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。