公明党が主張する「連用制」を丸呑み。小政党に有利な「選挙制度改革」で最も割を食うのは自民党だ。
2012年3月号 POLITICS
衆院の選挙制度改革をめぐり、各党のせめぎ合いが過熱してきた。焦点の一つになっているのは、公明党が導入を主張する「小選挙区比例代表連用制」だ。主に比例代表で議席を得る小政党に有利とされる制度で議席増を狙っている。一方、これに対抗するのが公明党と友党関係にある自民党だ。悲願の政権奪還のためには大政党に有利な小選挙区比例代表並立制の手直し程度に押しとどめたい考えだ。生き残りをかけた自公の党利党略がむき出しになる中、民主党が選挙制度をテコにした起死回生のチャンスを狙っている。暮れも押し迫った昨年末。ひとけの少なくなった国会近くの料理店で公明党関係者が、野田首相に近い民主党幹部と向かい合っていた。公明党関係者が「民主党が次の選挙で大勝ちする可能性は低い。(小選挙区比例代表連用制を導入しても)御党の痛手は少ない」と囁きかけた。民主党幹部は静かに頷き ………
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