預金保険制度の見直しが迷走ホンネを隠す金融庁長官

2012年3月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]

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預金保険制度の見直しが迷走している。ゆうちょ銀行については、亀井静香・国民新党代表が水面下で預金保護額を現行の倍の2千万円へ引き上げることを要求。郵政改革法案のゆうちょ銀行の預入限度額2千万円への拡大と平仄(ひようそく)を合わせている。これには民間金融機関が猛反対。ゆうちょ銀行の預金保護額の拡大が実現すれば、民間側も対抗上、拡大せざるを得なくなり、保険料の負担が増加するためだ。むしろ、民間金融機関は長引く低金利と不況の中、融資が伸びず、利ざやが薄くなっているため、保険料率の引き下げを訴えている。ところが、畑中龍太郎金融庁長官は保険料率の引き下げにはけんもほろろ。預金保険機構の責任準備金(保険料の積立金)は、これまでの破綻処理で赤字状態だったが、昨年、ようやく黒字に転換したばかり。現行の保険料率を継続し、なるべく責任準備金を積み上げたいと考 ………

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