2012年3月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]
米ボーイング社が開発した最新型旅客機「ボーイング787」には、東レや三菱重工などの先端技術が多く使われている。特に機体の抜本的な軽量化は「機体重量の半分相当に東レ製の炭素繊維を導入したことが奏功した」(航空関係者)。その炭素繊維を使った主翼の成型は三菱重工が担った。東レは「自動車などへの炭素繊維普及に弾みをつけたい」と意気軒高だ。だが、そんな日本勢を「787ショック」が襲う。当初の計画より開発費が膨張し、787製造の採算が悪化。航空関係者は「損失の一部が、日本勢に請求される契約になっている」と打ち明ける。「ドリームライナー」の愛称を持つ787は、軽量化によって中型機としては極めて長い航続距離を獲得した。結果、航空各社は新たな路線開拓が可能になり、まさに夢の機体となった。その一方で、新技術の導入により開発が難航し、納入時期が当初予定の08年6月から、数 ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。