ミャンマーの対米接近と中国の「肚の中」

昆明へのパイプライン計画などに気を揉むが、ミャンマーも包囲網懸念を鎮めようと気配り。

2012年3月号 GLOBAL

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ミャンマーが昨年3月の民政移管以降、政治・経済改革を推し進め、西側諸国と新たな友好関係を結びつつある。この改革は親密だった中国との関係にも変化をもたらしそうだが、いまのところ、中国はこの改革路線を静観している。ミャンマー政府が野党勢力に柔軟な姿勢をとり、政府軍と対立する部族グループと和平を維持できるなら、中国の利益にもかなうからだ。ミャンマー政府の改革の狙いは、投資家を優遇する法整備を進め、企業が安心して投資できる事業環境をつくりだすことにある。さらなる開放は中国企業にとってもチャンスが広がる。経済制裁が緩和されれば、競争も激しくなるだろう。西側諸国や中国その他のアジアの国々からの投資が拡大するにつれ、従来はかなりの比重を占めてきた天然資源開発以外の分野にも、経済基盤を広げることができるだろう。2月下旬に発表予定の投資関連法では、企業が長 ………

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