2012年3月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]
「ROAからROCへ」。日本経済新聞が耳慣れない長期戦略を打ち出した。ROA(リターン・オン・アセット)とは固定資産(アセット)の回転率を上げることで収益を拡大する、ありふれた経営手法だが、ROCとは「リターン・オン・コンテンツ」を指す。コンテンツ(情報の中身)を効率的に活用し、利益向上を図る新戦略だ。新聞社はこれまで印刷設備や販売網など固定資産の有効活用に腐心してきた。日経は本紙以外に「日経MJ」「日経産業新聞」「日経ヴェリタス」という専門紙を同じ輪転機で刷り、販売網に乗せることで儲けてきたが、総資産回転率は0.5程度と低いうえ、ここ数年、専門紙の部数は大きく落ち込んでいる。その打開策として打ち出したのがROCだ。新聞、出版、テレビなど日経グループのコンテンツを多重活用することで稼ぐ作戦だ。現在、新聞では一度掲載した記事は原則として再活用しないが、これを ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。