米国は普天間移設の棘を抜け

中東の比重を下げる新アジア戦略。対中国では、同盟国の結束が何より必要だ。

2012年3月号 GLOBAL

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米国政府は11年の財政赤字削減に向けた与野党合意に基づいて、今後10年間で国防予算を4900億ドル削減する計画を発表したが、削減幅はこの倍の1兆ドルに上るかもしれない。アフガニスタンからの米軍撤退を(急激ではないが)加速させると発表したバラク・オバマ大統領は、ヒラリー・クリントン国務長官、レオン・パネッタ国防長官ともども、イラクなど中東への関与から手を引く一方で、アジアにおける陸軍・海兵隊の兵力構成を維持するとして関与強化の方針を打ち出した。様々な政策の変更があったのは確かだが、考えられているほど劇的な変化はない。大統領選挙を11月に控えた12年は、外交政策問題をめぐる議論に焦点が移るだろうが、オバマ大統領は「これ以上の国防費の削減には反対だ」と主張している。比較的穏健派で共和党大統領候補に選ばれる可能性が高まっているミット・ロムニー氏も「オバマ政 ………

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