主力品「アリセプト」の米国での売上高が93%ダウン。今期の業績下方修正に続き、来期も厳しい。
2012年2月号 BUSINESS
大手製薬企業、エーザイが主力品の特許切れに伴うジェネリック(GE)薬の攻勢に苦しんでいる。米国で2010年末、同社のアルツハイマー病治療薬「アリセプト」のGE薬が登場し、米国での売り上げが激減。今期の連結売上高予想は、期初の7千億円から6540億円へと、大幅な下方修正に追い込まれてしまった。エーザイはアリセプト依存体質からの脱却を目指し、がん領域での企業買収を行ってきたが、主力品の売上高激減をカバーすることは不可能。特許切れ後の11年度を底と見ていた業績は12年度にさらに悪化するとの見方もあり、エーザイ自体が大型M&Aの標的にされる可能性が出てきた。エーザイの世界展開を支えたのはアリセプトと消化性潰瘍や逆流性食道炎治療薬の「パリエット」(米国では「アシフェックス」)にほかならない。10年度のアリセプトの世界売上高は約2900億円、パリエット/アシフェックスは1400 ………
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