イランの米無人機捕獲の裏に中国

最新鋭ステルス偵察機は機密の塊。中国サイバー部隊がハッキング技術を伝授した。

2012年2月号 GLOBAL

  • はてなブックマークに追加

イランの核兵器開発を阻止するため、米国がイラン中央銀行と取引する海外金融機関を締め出す追加制裁に踏み切り、欧州なども同調する構えを見せたことで、中東の緊迫が一気に高まった。緊迫の原因のひとつが、12月4日にイラン上空を偵察飛行中に制御不能となり、イラン軍に押収された米軍の最新鋭ステルス無人偵察機「RQ-170センチネル」。イラン政府は革命防衛隊と軍が協力して無人偵察機を電子的に誤作動させて強制着陸させたと発表し、国営テレビなどを通じてほぼ無傷のRQ-170の写真を公表した。それだけでもショッキングだが、イラン国内に潜伏するイスラエル諜報機関モサドの工作員から「革命防衛隊と組んだ中国サイバー戦争部隊の関与があった」との情報がもたらされ、米政府は軍事機密流出のリスクに危機感を募らせている。

ホルムズ海峡封鎖の脅し

RQ-170は高高度から撮影した高解像度の映像や、最新鋭の感知装置 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。