大盤振る舞いの資金援助をアテにベトナム、ヨルダン、インドなどが協力要請。行き詰まればツケは日本国民に回る。
2012年2月号 LIFE
野田政権が原発輸出に前のめりになっている。東京電力福島第一原子力発電所の冷温停止状態達成と原発自体の事故収束を宣言し、事故調査・検証委員会が中間報告をまとめたのを一区切りに、輸出に突き進む。首相は年末には最大の政治課題のはずの消費税増税について民主党内の説得を差し置いてインド訪問を優先、原子力協定の交渉再開の布石を打った。経済無策と非難されるのを恐れ産業界に媚び原発輸出を焦っているようだが、輸出は政権が思うほど生やさしいものではない。原発輸出の地ならしは昨年の12月冒頭から始まった。政府、与党は9日に国会でベトナムやヨルダン、韓国、ロシアとの原子力協定の批准案を可決した。福島原発の事故後に審議が中断、与党にさえ反対論があったが、年末になって採決に踏み切った。結果は民主、自民両党の賛成多数。1月には批准手続きを終え協定を発効させる。歴史に残る ………
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