2012年1月号 連載 [眠れぬ夜のバラード ~うつ病時代の処方箋~]
景気の先行きは暗いが、明日飢え死にするわけではないし、戦争前夜でもない。しかし日本社会が閉塞していると感じる人は多い。地震も放射能も怖いが、なぜか身動きが取れず、いつ何時、人からいわれのない責めを負わされても逃げられないのでは、などといった不安もおこってくる。こういった状況は慢性のストレスとなり、脳を疲弊させ、疲弊はうつ状態を招き、さらに、人々の潜在意識の中に破壊的な衝動を高めるようにもなる。その衝動が強さを増すにつれ、人は逆にその発現を恐れ、厳しいタブーを設けるようになる。目下そういった規制が幾つも出され、さらに閉塞感を生んでいるのが日本社会ではないかと思われる。しかし、いずれ、潜在する攻撃的衝動は抑えきれないレベルに達するかもしれず、それに呼応する政治家が強権的指導者として君臨するようになるかもしれない。これは歴史的には何度も繰り返 ………
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