関電原発廃炉へ「橋下劇場」

ダブル選挙で敵対した仕返しに、関西電力は戦々恐々。筆頭株主の脱原発提案は、あっと驚く一石二鳥なのだ。

2012年1月号 BUSINESS [エネルギー大阪維新]

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大阪市長・府知事のダブル選挙は、橋下徹・松井一郎氏コンビの圧勝だった。敗れた平松邦夫・倉田薫氏の陣営を応援した市職員労組は「大阪維新の会」のリベンジに怯えを隠さない(94~95ページ参照)が、「脱原発」の橋下当選を阻止しようと総動員体制を敷いていた関西電力も戦々恐々としている。当選会見で橋下新市長が改めて、関電に対する株主提案権の行使に意欲的な姿勢を表明したからだ。大阪市は関電の8.9%の株式を保有する筆頭株主。もつれたのは東日本大震災で福井の原発の運転再開が困難になり、6月10日付で関電が「7月1日~9月22日の平日に15%程度の節電」を唐突に要請してから。府知事だった橋下氏が「15%節電の根拠が不透明」と猛反発、同月22日には「(大阪市長選で当選したら)1年後の関電株主総会で脱原発を求める株主提案を提出する」と宣言し、関電が真っ青になった。この難敵に関電 ………

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