創刊時からの愛読者である。私は英語を中心に日々数百の記事に目を通すのが日課で、世の中の動きはそれなりにフォローしているつもりだが、日本の政治経済のありのままの空気や臭いといったものを月に一度伝えてくれるFACTAは貴重な「栄養源」となってくれている。今の日本のテレビや大新聞はダメだ、という声をよく聞く。いわく取材力が低い、不偏不党でない、スポンサーに擦り寄っている、等々。そのとおりだが、批判ばかりしていてもだめだ。そしてそれを実践している貴重な存在がFACTAだ。オリンパスの飛ばしをすっぱ抜いたのは象徴的だと思う。社外取締役も監査役も監査法人も、そして新聞も週刊誌もあったのに長年表に出なかった。これは「日本村」の中枢がいかに強固に守られているかを示している。だからこそFACTAへの期待も高まる。一つだけ苦言を呈しておくと、本誌に時折見受けられるおどろ ………